「てか、キミ、○○高校の生徒だよね?こんなとこで何してんの?早く行かないと遅刻するぞ?」
こんな生徒いたかな?
これだけ七星にそっくりな生徒。
いたらわかるはずなのに、見たことない。
「そうなんです!○○高校に転入して今日から通うことになったんですけど……」
なんだ転入生か。
「私、すっごい方向音痴で、道に迷っちゃいました」
“エヘヘ”と笑う彼女。
ここから学校までは1本道だ。
同じ制服を着ている生徒について行けばいいだろ?
「道に迷った?」
「はい」
彼女は笑顔で元気良く返事をする。
「でね、この公園の前を通ったら桜が綺麗だったから、桜を見てたんです」
再び“エヘヘ”と笑う彼女。
道に迷っているという危機感はないのか?
コイツは……。



