9月に入って、陽が落ちるのが急に早くなったような気がする。


暗くなると吹く風も冷たさを感じる。


開けていた窓から冷たい風が入り、俺の背中を包み込む。


さむ……。


少し震える体。


俺は窓を閉めるため、椅子から離れた。


窓から空を見上げる。


灰色の雲に覆われている空。


その雲の隙間から射す光りは、とても神秘的に感じる。


窓を閉め、カーテンも閉める。


仕事も終わったし、速水を手伝うか。


俺はパソコンの電源を落として、鞄を持って準備室を出た。