「だって、お前、暇だろ?」
放課後、いつも化学室来たら携帯弄るか、寝てるかしてるかしかしてねぇじゃん。
まぁ、またには変なものを作ったりもしてるけど、でもだいたい暇にしてるじゃん。
「私、そんなに暇じゃありません!てか、先生?これ、私にやらせばいいやって思ってます?」
「えっ?」
単純バカだと思ってたのに、勘が鋭いな。
「やっぱりな」
速水は勝ち誇ったようにそう言うとクスクス笑った。
「やってもいいですよ」
「えっ?マジ?いや~助かるよ。じゃあ、よろしく~」
良かった良かった。
やっぱ速水なら断るはずないと思ってたよ。
俺が化学準備室に行こうとした時……。
「先生?」
速水に声をかけられた。