マンションの自分の部屋に帰り、ベランダでタバコを吸ったあと、ダイニングテーブルに置いた、おにぎりが目に入った。
丸くてデカイおにぎり。
晩メシに食べよう。
そう思い、おにぎりを冷蔵庫に入れた。
冷蔵庫の扉を閉めた時……。
同じくダイニングテーブルの上に置いてあったマナーモードにしてある携帯がブルブルと奮えだした。
テーブルの上の携帯を取る。
ん?
和也からだ。
通話ボタンを押して耳に当てる。
「はい」
『凪?今大丈夫か?』
「あぁ」
『凪に話したいことがあるんだ……。わりぃけど店に来てもらえねぇか?』
「話し?……あぁ、わかった。閉店後の方がいいよな?」
『あぁ、そうしてもらえると助かるよ』
「わかった」
和也との電話を切る。
和也からの話し……。
何の話しなんだろう……。