【先生×生徒シリーズ】キミに、会いたくて―星空に秘めた想い―





「どこまで送ればいい?」



帰りの車の中、俺は速水にそう聞いた。



「あ、また駅前までで……」



俺が送る時は、いつも駅前だよな?


駅前に何かあるのか?


まさかバイトとか?


いやでも、うちの学校はバイトは禁止されてる。



「なぁ、速水?」


「はいっ!」


「駅前に何かあるの?バイトとかしてんの?」



俺は思いきって聞いてみた。



「えっ?あ、えっと、バイトはしてないですよ?」


「ならいいけど……」


「先生に送ってもらった時、いつも駅前で降ろしてもらうのは、駅前でブラブラして帰りたいからです」


「そっか……。って、あんな遅い時間に?」


「はい、家に帰っても誰もいないんで……」



速水はそう言って笑ってたけど、一瞬だけ顔が曇ったって言うか、動揺したと言うか……。


やっぱ何かあるんじゃないのか?