「ギャアァァァ!!」
なっ、何だ!?
パソコンのキーボードを打つ手が止まった。
化学室から速水の叫び声が聞こえた。
それにしても、もう少し女らしい叫び声を出せないかなぁ。
「先生?せんせぇ!」
はいはい。
俺はノートパソコンをパタンと閉めると椅子から立ち上がった。
飲みかけのコーヒーを飲み干し、化学室へ続くドアを開けた。
「何だよ……」
めんどくさそうに速水にそう言った。
…………って、はぁ?
速水はラップに包まれている、おにぎりを片手に持ってバクバク食べながらオロオロしていた。
あのなぁ……。
俺は小さく溜め息をついて、手で眉間を押さえた。



