高校に入った。

高校生になったら誰もが
恋人が出来ると思っていた。

でも違った。

いくら彼氏が欲しいと思っても
やっぱり好きな人がいないと
彼氏なんて出来ないのだ。

1年生の時

周りの男子を見ていても
誰も好きになれなかった。
すれ違う人を見ても
誰にも、ときめかなかった。

2年生になる前の春休み

春休みに入って
急に会えなくなって
淋しいと思う人がいることに気付いた私。

それはクラスメイトの男子

良く放課後残って
くだらない世間話をしていた人の1人。

好きじゃない好きじゃない…
って毎日唱えながら過ごしてきた。

春休みは
その人のことで
頭がいっぱいになった。

2年生になった

その人と一緒のクラスになった。
その時までは意識したことがなかったのに
急に意識し始めてしまった。

2年になってやっと気付く

…私は彼に恋をした

私はなんとか前よりも可愛くなるため
色々と頑張った。

ダイエットもした。
髪型も可愛くした。
1年の時はメールなんて全くしなかったのに
メールもたくさんした。

私のことを
好きにならなくてもいい

ただ…
意識してくれるだけでいいから

ちょっとでも
私に笑いかけて欲しかったから

でも私は素直になれなかった。
常にツンツンした態度をとってしまった。

彼が傷つくような言葉も
平気で言ってしまった。

「髪切ったんだ。へー微妙だね」

「顔別にかっこよくないよ」

本当はそんなこと言いたくないのに

本当は優しく接したいのに

自分が嫌いになっていく。
きっと彼もそうだろう。
私のこと嫌いだろう。