冬も近付き,学校は夏服から冬服へと衣替えした。

「瑠香っ♪明日うち泊まりに来ない??お母さんが言ってるんだー。」

突然の朱音からのお誘い。
特に用事もなく,暇するだろうと思っていた休日。

でもその考えは朱音からの誘いによって掻き消され,瑠香はためらう事なく返事した。

「いいの!?行く行くーっ♪最近,朱音ママに会ってなかったしね♪」

「じゃあ決まり☆又メールするね!!」

「はいはーい♪」

楽しそうに話していると,咲が横から話題に参加してきた。

「何々!?お泊まり?咲も行きたーい♪いいでしょ朱音??♪」

ほぼ強制的に朱音に押し掛ける咲。

「え……。る…瑠香…?;;」

咲は瑠香に助けを求める。

「朱音が決めていーよ。瑠香はどっちでもいいし♪」

「うーん…;;じゃあ咲…又メールする。」

「やったー♪メール待ってるね!!ばいばいっ♪」

そういって,教室を飛び出し帰って行く咲。
朱音はそんな咲の後ろ姿を見て溜め息を吐いていた。