side HARUSE


「ねぇ、誰のモノに手ぇ出そうとしたかわかってんの?」

「っ、うっせー強がってられんのも今のうちだ!」


何処の三下だよっつー台詞にイライラする。

苛立つ感情に任せて体を動かせば、赤いのを一人残して他の奴等は地面に沈んだ。
両腕折ってやったから、痛みで芋虫みたいにもがく姿が少し笑える。


「よっわー、こんなんでうちに喧嘩吹っ掛けたわけ?」

「っく」

「あー、そっかだから千里ちゃん狙うっていうきったなーい事しようとしたんだぁ」


それすら失敗するってどうよ?
そう笑ってやれば、相手の顔が悔しそうに歪む。


「まぁ、いいや・・・ねぇ、腕だして?」

「は?」


男がそんなぽかん顔しても可愛くねぇっての。


「今イライラしてるから気短いんだよね・・・出すの?出さないの?」

「出すわけねーだろっバカかお前」

「じゃ、いーわ」


訳わからないって顔してる相手に、にっこり笑って一気に距離を積める。


「なっ?!」


がっちり腕を掴んで、有り得ない方向に曲げてやる。


「がっあぁぁぁっ!!」

「気安く触ろうとしてんじゃねぇよ」


自分のお気に入りに勝手に触られる事ほど面白くないものはない。



side HARUSE END