「ただいまって、おぉ？！えっ？ん？葵？」
寮に帰ると葵が、部屋の端っこですねていました。
こっちを見てはぶつぶつ言っている。
「どしたよ？」
「別に・・・。」
「いや、別にって・・・」
「あの女の人。どうするかな。」
「何が？」
「あの人多分、Ｋの人。」
「えッ？嘘だろ？あんな時間に・・・・」
はっとしたように思い出した。彼女は、いつもは帰りがはやく、皆についていっているから帰れるのだろう？それに、家に帰れる人たちはＫしかいない。それにしゃべり方だってちょっと上から目線・・・。
「あの人、多分、本宮　沙美って言う人だと思う。ハーフの帰国子女で英語はぺらぺらで、頭もいい。でも、いい噂は、あんまり聞かないね。」
気付かなかった。暗かったからだろうか、金髪ってトコは分かったが、ハーフってゆう顔はしていなかった・・・気がする。
「わるい噂なの？」
「うん。なんか、かっこいい男子を見つけては、彼女がいようと奪い取る。それでも奪い取れなかったら、会社とか潰すんだとさ。」
「なるほどぉ。葵、お前、気をつけろよ？」
「何で？」
「だってお前。カッコイイだろ？」
そう言うと、葵は、呆れた顔で俺をみた。