みんなに無視され始めてからどのくらいたっただろう。
いつの間にかお昼になってた。
お弁当くらい一緒に食べてくれるかなと思いみんなのところに
行ってみた。
無理だった。
まあ、これでいいよとか言われても戸惑うけど。
円香と由香里はやっぱり申し訳なさそうに私の前を
通り過ぎた。
文香に関しては完全無視。
まるで私の存在がないかのようだった。
結局、私は一人でお弁当を食べる事になった。
ふと目を移すと文香たちが楽しそうにおかず交換をしてる。
本当だったら私もあの中にいたんだよね。
そう考えると泣いてしまいそうで。
見るのが辛くて。
文香たちが見えないところに移動した。
お弁当を食べてる他のグループの人たちが不思議そうに
私を見てる。
そりゃそうだよね。
遠足に来てるのに一人だもんね。
私だって不思議だよ。
なんで一人なのか。
お弁当を食べ終わってもやっぱりひとりで
もうなにも考えられなくて、人の少ないところで
座りこんだ。
なんで私は一人でいるの?
今日何回目かわからない自問自答が繰り返される。
なんで?
なんでこんなことになったの?
なんで?という言葉しか出てこない。
私、何かしたのかな。
それもわからないから打つ手がないよ。
ひとりはやだ。
やだ。やだ。
「やだよぉ」
寂しすぎるお昼の時間がようやく終わった。
時間がこんなに長く感じたのは初めて。
もう、帰りたい・・・。
そして、普通なら一番楽しい。
だけど今の私には最悪としか思えない、
自由時間が始まる。

