「グループリング」

え、私は?
ひとり?
な・・・、なんで?
忘れられてるだけ?
いや、それでもだけとかじゃすまないんだけど。
もう一度、声をかけてみようかな。
で・・・でも・・・。
また無視されたらどうしよう。
こ、怖い。
だけど、このままじゃ一人になっちゃう。
そんなのやだ。
「文香!美琴!」
無視。
聞こえてないはずない。
かなり大きい声で言ってるもん。
周りの人がこっちを見てるもん。
「円香!由香里!」
「・・・。」
また無視。
シカトのほうがあってる?
いや、どっちでもいいんだけどそんなこと。
円香と由香里は申し訳なさそうに私から目をそらした。
なに?誰かに命令されてるの?
普段は絶対そんなことしないもん。
由香里と円香に関しては、人に気を使いすぎて
困るくらい。
そんな子たちが自分の意思でこんなことするとは思えない。
というか、できるはずない。


このあと何度も声をかけてみた。
だけど、なんにも結果は変わらなかった。
なんで?どうして?
私、なにかした?
みんながいないとさみしいよ。
心細いよ・・・。
どうしたらいいの?
わかんないよ。

誰か・・・。

誰か、助けて・・・。