「グループリング」


「よし、入るよ」

ドアを開ける手に力をいれる。

「…今日も何かあるのかな」

教室の前で私は毎日止まってしまう。

またなにかあるんじゃないかと思うと
怖くてドアが開けられないんだ。

「大丈夫よ。ほらっ行くよ」

安音が私の手を握り、片方の手でドアを
開けた。

―ガラッ

―シーン


…。

あれ?

いつもならここでみんなに睨まれるんだけど…。

安音のほうに目を向ける。

安音も相当不思議そうだ。

そろそろと自分の席に行く。

そこでまた驚いた。

いつもあった酷い落書きが一切ない。

「どう…なってるの?」

安音の席にもなにもなくて、
訳がわからなかった。

だれかに聞こうと思っても怖くて
聞けないし、どうしよう。

そう悩んでるときに1限目を知らせる
チャイムがなった。