「…ふっ。」
文香が鼻で笑う。
「ほんっと、バカらしいなぁ」
「な…、何言って…」
「あんたたちふたりともバカみたい。
熱くなって、泣いて、ほんっとバカ
じゃないの」
…。
「もとに戻ってって、何それ?
あんたに何がわかんの?あんたに
私のなにがわかって今の私が本当
じゃないって言ってるわけ?」
「そ、それは…!」
「たかだか数ヶ月の付き合いでわかったような
こと言うのやめてよね。これが本当の私なの。
なんにも偽ってなんかない。」
「そんなの…」
「嘘だとでも言いたいの?梨花。
あんたってほんとウザい。
今ここで泣き叫んで崩れて潰れてしまえば
いい」
そういって文香はモップをもう一度握り直し
私に向ける。
「ねえ、やめてよ文香!!こんなの文香だって
本当にやりたいわけじゃないよ!!お願いだよ
文香!!」
「うるさいっ、黙れっ」
「文香!!」
―キィ…
私が大声をあげたときだった。
安音が来たときとは違う、
金属音が響いた。

