「グループリング」


by安音

『助けて、安音・・・っ!』

どこかで、梨花から呼ばれた気がした。

「梨花・・・?」

急に不安になった。

なにかあったんじゃないだろうか。

今の時間は4時ちょっと過ぎ。

6時間目の授業はとっくに終わっている。

梨花は、もう家に帰っただろうか。

ーピンポーン

下からインターホンの音がなる。

誰か来たんだろうか。

すると少しするとお母さんの声。

ートントン

「安音?お友達がお手紙持ってきてくれた
わよ」

お友達?

梨花だろうか。

「入って良いよ」

私はよいしょと体を起こす。

それと同じくらいにガチャと音をたてて
ドアが開いた。

「安音ちゃん、こんにちは・・・。」

ドアの方に目を向けるといたのは梨花では
なかった。