「あんた、何いってんの?何がしたい
わけ!?」
つい声が大きくなる。
「だから、言ったじゃん。あんたがいると教室
が汚れるって。だったら、このモップで洗って
あげる」
可笑しい。
頭、可笑しい。
平然とした表情で言う文香。
それをみて自然と可笑しいって思った。
文香が持っていたモップは昼間、文香の取り巻き
が持って来たものと同じだ。
だけど、掃除を終えたモップは酷く汚れていて
ぬれている。
これを私にこすりつけようとしてるの?
想像するだけで気持ち悪くなる。
「さっ、早く脱いでよね。さっさとすませて
帰りたいし」
だったら今帰れば良いじゃん。
そう思ったが違うことを言う。
「嫌だ」
よくある反抗の言葉。
嫌だなんて言ったって文香が途中でやめる
はずないのに。
「あっそう。脱ぎたくないの。」
「当たり前でしょ。なんで私がそんなこと
しなくちゃいけないのよ」
ふんっと顔をそらして言った。
「あんたはそういうと思ったわ。だけどね、
私がここでやめると思う?」
思わない。
「なんのためにこの人数がいると思ってるの?」
まさか・・・。
考えたくない答えが頭をよぎる。
それって犯罪だよ?
もういじめとかの問題じゃないんだよ。
自分の考えに私が気づいたと思ったのか、
文香は笑顔で私を見た。

