ーガチャ

私が触れると簡単にドアは開いた。


「遅かったわね、梨花。」


ドアを開けると仁王立ちしている、
文香と美琴たちと、文香の取り巻き
たちがいた。

美琴たちは怯えた様子だ。

文香の取り巻きは2人だけいて、
美琴たちと違って堂々たる態度だ。

「こんなとこに呼び出してなんのよう
なの?」


仁王立ちしている文香に対して
腕を組んで言う。


「あらあら、随分強気ね。」

「あんたたちみたいなクズに負ける
気がしないからよ」

強気…というか、罵倒して返す。


「…っ。いってくれるじゃない。
その強気、いつまで持つか楽しみだわ」

ふんっ、と鼻で笑って返す。

「持つもなにも、私はただ本当のことを
言ってるだけよ」

「あっそう。なら、こっちも本気でやって
いいわけね」

「好きにしたら?今まで程度のことなら、
幼稚園児でもたえられるわ」

売り言葉に買い言葉。

こういう事をいうのだろう。

だけど、あまりいいことじゃないね。

相手を挑発する上に自分にはなにも
いい事が帰ってこない。

だけど、そのときの私は冷静ではなかった。

冷静に考えたらこんなバカな会話するはずない。

それがわかったのは、ことが終わってからだ。