また背中を押されたかとおもおきや
モップを胸に叩きつけられる。
「…いった。」
相当強く叩きつけられたようで、
胸部がじんじんと痛い。
痛がってる様子を見て文香たちは
満足なのか、こちらを見て
愉しそうに笑っている。
ふんっ。こんなことで負けるもんか。
まだ痛む胸を我慢し、文香を睨む。
「なによ、その目。なんか文句でも
あんの?」
「へぇ、生意気じゃん」
どうやら、すぐに立ち直った私が
気にくわないらしい。
そんなに眉間に皺をよせると戻ら
なくなるよ。
文香たちは私に泣いて欲しいようだ。
泣いて、苦しんで、叫んで欲しいんだ。
助けてって。
もうやめてよって。
そうやって泣きじゃくって欲しい
だ。
でも、私は文香の思わく通りには
絶対ならない。
一人でも、安音だけでも、隣に
いてくれるから、
私は文香なんかに絶対負けない。
文香たちを見ると気にくわなさそう
な顔をして私を見てなにか
相談している。
どうやら私をどう苛めるか考えているら
しい。
「あ!!」
一人の子が何か思いついたように声を出
した。
そして、次の瞬間私は文香たちが悪魔に見えた。

