「ふーん。」

ふーんって!
そんな適当なセリフ。

「梨花、あんたさっき自分で言った台詞間違っ
てると思ってるの?」

「え?」

どういうこと?
思わず間抜けな声が出る。


「あんた、文香ちゃんたちに言ったこと自分で
否定してるのと一緒だよ?」

「・・・。」

「みんなでいないと怖い。一人だと怖い。それ
って文香ちゃんが言ってたのと一緒だよ。
一人になると人数の多いグループや強い子に虐
められるから怖いって。そうならないようにっ
て文香ちゃんは人を道具みたいにして人数の多
いグループを作った。」

「・・・うん。」

「梨花、それ間違ってるって文香ちゃんに言っ
てたじゃん。可笑しいって。自分の言ったこと
信じないの?」

「・・・。」

あまりにごもっともなことを言われて、何も
言い返す事ができない。
でもね、私、さっきは無我夢中で文香に反論した
けど本当に自分の言った事があってるのか、自信
ないんだよ。

「安心しな、梨花。」
「え?」

安音は私が考えてる事がわかったのか、私の不安
を取り除くように言った。

「梨花が文香ちゃんたちに言ったことは間違って
ない。胸張ってなさい!」

この言葉で私の不安は消え去った。

「うんっ、ありがとう、安音!」