「グループリング」


「ちょっと、安音ちゃんが何の用なの?用事があ
るならさっさとすませてよね」
安音がせっかく柔らかく接しようとしているのに
挑発するような文香の態度。
私が腹立ってきた。
ちらっと安音を見ると顔が引きつっている。
文香たちには穏便に済まそうという気持ちはない
んだろうか。
しばらくして安音が話しだした。
「長く話したくないから単刀直入に聞く」
何を聞く気なんだろう。

「どうしてそこまでして梨花を自分のグループに
置いておこうとするの?」

確かにそうだ。
文香たちがさっき言った話の内容を聞く限り、私は
仕方なく文香たちのグループに入れてもらっている
邪魔者に過ぎない。
だから、私がいてもいなくてもどうでもいいはずだ

なのに・・・どうして?

「そんなの簡単よ。理由は二つあるんだけど。」

簡単? 二つ?
なんだろう。

「よかったら、その二つ教えてもらえるかしら。」
安音が文香を怒らせないようになるべく優しく言う。
多分、ここで騒いで教師たちに捕まらないためだ。

「別にかまわないけど、私が話をしたことによって、
梨花が傷ついたとか言われても私は責任を持たない
わよ。それでもいいなら話してあげる。」

私が傷つく・・・?
何言う気なの?

安音が私の顔を不安そうに見てる。
きっと、私が傷つくときいて、躊躇してるんだ。
だけど、私の答えは一つ。

「いいよ、話して。」

真実を聞くだけだ。