「グループリング」


おはようございます、梨花ですっ。
遠足は終わり次の日です。

今回の遠足、いろんなことを教わった。
安音に。

私はけじめをつける、文香たちと。
もう大切なものを失わないように。

なんだかんだ言ってるうちにもう
学校です。
「よしっ」
小さく深呼吸と気合いを入れて教室
のドアを開ける。
「安音、おは・・・」
安音におはようって言おうとした時
だった。
「あ〜、梨花っ。おはよ〜」
何事もなかったかのような顔で私に
手を振ってる文香が・・・いた。
「・・・え・・・?」
声が出なかった。

え・・・?
どういうこと?
何?
なんなの?
今、どうなうなってるの?
状況が読み込めない。
どうしたらいいかわからなくなって
安音の方を見る。
安音の顔も驚きを超した表情だ。
少し冷静になって考えてみる。
そうだ、私はもう文香たちとは一緒に
いれない。
安音と一緒にいる。
だから、グループを抜けるって言う、
決心をしてこの教室に入ったんだ。
安音のところに行こう。
「安音・・・」
安音のところに行こうとしたところ
だった。
「あれ、梨花、どこいくの〜?おもし
ろい話があるんだ〜。行こ行こ〜。」
「え、ちょっ、何?」
文香が安音のところに行こうとした私
を邪魔した。
昨日のこともあるし、私は文香たちと
一緒にいたくない。
「ほらっ。行くよっ」
「やっ、な、なんなの!?」
腕を引っ張られたけど、抵抗してその場
にとどまった。