「グループリング」


そのあとどうしても泣き止まない私の隣で
安音はずっと隣で私の背中をさすってくれた。
やっぱりホッとする。
安音が隣に一緒に座っていてくれるだけで、
安心できる。
他の誰かにいっぱい慰められるより、何倍も
安心するんだ。

ありがとう、安音。
安音が私の本当の友達になってくれたおかげで
今まで知らなかったこのあったかい感情や、
大切なことを知る事が出来た。
ずっとずっと、人に合わせて友達ごっこをして、
表向きだけの嘘の友達としかいなかった私に、
救いの手を伸ばしてくれた。
いっぱい、いっぱいありがとう。
私、変われる気がする。
ううん、変わるよ。
安音のおかげで変われるんだ。
勇気を出してけじめつけなきゃ。
嘘の友達としかいれない子から、ちゃんと自立できる
人に流されない子になるよ。
安音が本当の友達でいてくれるから。

もう何も怖くない。
まっすぐ。
胸を張って。
前を見る。
明日、私はこうやって学校に行く。
文香たちに無視されても全然怖くない。
私は一人じゃないから。

がんばるね、安音。