「あのね、私昔ひとりぼっちになった
ことがあったの」
クラスから仲間はずれにされた。
みんなの私を見る目が冷たかった。
どんなに話しかけても何か汚らわしい
ものを見てるような目で私を見たの。
『あ・・・、あのっ・・・』
一緒に話してくれる人が欲しくって
頑張っていろんな人に話しかけた。
けど・・・。
『いやっ。触らないでっ!』
『何よ気持ち悪い。話しかけないで!』
『その気色悪い顔面どうにかしろよ。
見てるだけで吐き気がする』
だれも相手にしてくれない。
相手にしてくれるどころか次々と暴言を
吐かれる。

当時小学2年生という幼さで受けたこの仕打ち
はとても自分の中で処理しきれる問題じゃなかった。
担任の先生でさえ冷たい返事。
もう精神的にボロボロだった。
私は要らない子だ。人を不愉快にさせる子だ。
そう思った。

そこから少したって親がいじめに気付き、学校へ
行ったけど学校側はいじめを完全否定。
そして私は小学3年生の春ここに引っ越してきた。

引っ越してきたときはすごく怖かった。
またいじめられると思ってたから。
だけど、そんなことは全然なかった。
みんな優しくって仲が良くって、居心地の良い
学校だった。
学校って楽しい場所なんだって初めて気づいた。
居心地もいいし、楽しい学校だったけど、
どうしても過去にいじめられた記憶は
消えなかった。
ひとりぼっちで寂しい気持ちは
心の奥でずっと残ってた。
だからなんとしてでも、ひとりぼっちに
ならないように、グループからはみ出ないように
努力してきた。