「部活まで2時間あるじゃない」

「俺は今年引退なんだから、もう時間がないんだよ。少しでも自主練しなきゃ間に合わない。奈央みたいに、俺は簡単に諦めるような馬鹿じゃない。車で待ってるわ。どうせ奈央も車ん中だろ」



それだけ吐き捨てて、成海くんも奈央くんと同じように帰って行った。

二人とも兄弟だなぁと感じた。

でも、今の話聞いてたけど、何か仲良いのか悪いのか。



「ごめんね、二人とも冷めてて。やっぱり難しいよね。突然女の子が家族になるもんね。気にしないでね」

『あ、はい……』