「バイバイ。元気でね。」
二年前、君と交わした最後の言葉。

正確にいうと、私が一方的に言って立ち去った。

あの日のことは今でもはっきり覚えてる。

君は、何も言わずに黙って私の顔を見た。

その顔はまるで、仔犬のようだった。