「…意識されると…こちらの方がやりにくい…当分…社長は会長室…」



「え、あ…栗原さん…?」



「社長と君の秘密交際を餌に染中さんに迫りましょうか?」



迫るって…!?


栗原さんが私のデスクに右手を掛けて来た。




「あ、あのう…」




「…バラされてもいいんですか?」



栗原さんの弱みを握られている私の方が完全に不利な立場。



彼は自分の優位をアプローチしながら震える私に迫る。



早く…帰って来て!!祐早斗さん・・・



私は心の中で叫んだ…