お願い、こっち来ないで?



「は、初めまして…」


女の子は丁寧にお辞儀をした。



その顔を見ると、あまりきちんと洗顔できていないような、ニキビだらけの顔。


矯正してそうな歯並びは羨ましいほど良い。


でも、まつ毛は短いし、目も小さいし、何より背も150cmあるかないか。



性格は一般的に、”大人しそう”。



「あ、えっと、坪井(ひらい)夏香さんですよね…?」


「あ、うん^^優から色々聞いてるんだ?」


「あ、はい。宮本クンから、よく…」


「へぇ…ところで、何て聞いてるの^^」


「あ、えっと…きゃっ」



急に優が女の子の口を塞いだ。


「止めとけ、涼花(すずか)。


今まで言ってなかったけど、空手で全国10位なんだから、こえーよ?」


案の定、涼花ちゃんと言う女の子は、顔を赤くして、言葉が詰まってる。



「あ、言い忘れてたけど…


コイツ、最近できた彼女の涼花♪」


「大体察しはついてましたー」


「ふぅん。じゃ、帰る」




なぜかまた一人、消えてった気がした。


アンタにも言わなきゃならないみたいだね、さよーなら。