優の、悲痛な叫びが聞こえた。
いつも1人のハズの人影が…3つ??
なんだよ、3つって……
ボー然と立ちすくんでた。
よく見たら、1つはもちろん優。
もう2つは大人。男と女……
優の、両親!?
まさか、また虐待しに来たのかよ、このクソ両親!!!
黙ってたけど、空手で全国の中1で10位に入った、私の蹴りをお見舞いしてやる――――――!!!
仲良かったリクを優に変えた、優の信頼を裏切ったクソッタレ!!!
心の中でそう言いながら、かかってやろうと走り出した。
「来ちゃダメ!!ダメっ!!!来ないでよおぉっ!!!!」
何言ってるの、このバカッ!!!
「ふーーん。この子かい、リクが幼稚園でお世話になったのは……」
怪しい笑みを浮かべるクソババアとクソジジイ。
「この子、最近元気にさせた原因は、」
「悪いことしたみたいに言うなぁっ!!!!!」
今、叫んでた。他人のタメに。

