お願い、こっち来ないで?



「じゃあ、疲れてるんだろね」


そう言って笑った。


勇といる時とは全く違う感じがした。


気がラク。


自然体でいられる。


「あ、電話」


その声と共に、手の届かない所へ行く。


近いけど、手を伸ばしても届かない距離。


勇なら別にそこでも良かった。


優は、すぐ近くにいて欲しい。


違いが、はっきりとした。