「リク?」 うっかり聞いてしまった。 優は、目を開いたまま。 「僕は…うん、すぐるって名前じゃないんだってさ よくわかんないけど、無いらしいね、 記憶 が。ずっと、すぐるですって言ってたし、覚えてないから、 よくわかんないし…」 最後、何て言っているかわからなかった。 それより、言い方が引っ掛かる。 「それ、いつ知った??」 少し恥ずかしそうに、 「今日」 と言った。 それから、お互い、教えあった。 最初は優から。