「何もないから」幸せ。


そんなの、何もなくて幸せだって、過ぎてから感じるものだと思う。


だから優のあの言葉はすんなりとは受け止められない。



”何もない”って、悲しくね???



そう思って…た。


あんな風に、何もないのが幸せって感じられるのは一つの才能……


本気でそう思っていた。




でも違った。




あいつ自身が、自ら教えてくれた。



それは2年の2学期だった。