それでも世界はまわる -white snow-

「はぁ・・・? 変なの、いつものことじゃろ」

「え・・・?」

「嫌?」

「やっ、全然っ! それは全然っ!」

ぶんぶん。大げさに手を振る。

りおんは一度不思議そうに目を細めたが、すぐにまたも優しい笑顔をつくってくれた。
彼の手はとても柔らかく温かいし、その堂々とした態度が一層スタイリッシュだ。

りおんが校長室のドアをノックした。
どうぞ、という声が中から聞こえるとドアを開き、美佳の手をぐいっと引っ張って入室する。

「失礼します」