それでも世界はまわる -white snow-

どんな時であれ美佳はりおんを頼っている。それは、もう長いこと抱いている強い思いだった。

りおんの返事から一拍置いて、美佳の手に温かいものが触れた。

「きゃっ」

そっと握られた手。

「なに、どうしたんよ」

「あ・・・ごめん・・・。ちょっと、びっくりしちゃった・・・。恥ずかしいよぉ・・・」

実は、美佳の記憶では二人はまだ手をつないだ経験がなかった。
それなのに突然交わされて驚いたというものではない。