自分は水瀬中生ではなかったのか。
ここは本当に大神山高校なのだろうか?

「ねぇねぇ、りおん君。ここってさぁ・・・」

「ん?」

りおんが足を止めた。右手の扉を見ると、校長室と示してある。

「・・・んーん、やっぱ後でいいや。行こっか」

「あ? あぁ」

美佳はりおんに全てを任せることにした。どうせ何も分からないのだ、話を聞くのは後でゆっくりにしようと思った。