シンフォニー3 ハッピィウエディング 美佳の意識は、とてつもなく深い闇の中にあった。 まるでこの世の終わり、ブラックホールの腹の中にいるように。 「風吹、風吹」 初めて耳にする男の声。それに闇は薄まった。 「うーん・・・」 「風吹、ほら起きろ。もう朝礼始まるぞ?」 「・・・え? 朝礼っ!?」 時程がぎりぎりだという台詞や体を揺らされたことが効いたのか、美佳はびくっと跳ね起きた。