それでも世界はまわる -white snow-

美佳はひょこひょこと左右から顔を見ようと何度も挑戦するが、運動神経の悪い美佳がバスケ部のりおんに敵うはずがない。

「ねぇってばぁー!」

しかし負けず嫌いの美佳が諦めるはずも、なかった。

「おとなしくしてろよ・・・。いや、まじで」

りおんは鞄を手に取ると、走って階段を上る。途中美佳を振り返る。

「先、行っとるよ!」

再び走り出した。