それでも世界はまわる -white snow-

「また質問があれば遠慮なく来なさい。いきなりで悪かったね。
 でも県代表や日本代表なんて硬く考えなくていいんだよ。楽しんでおいで」

「はい、ありがとうございます!」

優しく微笑む校長に、りおんは元気よく答えた。
とてもたくましく力強かったが、混乱している美佳の目にそれは映らなかった。

彼らしくもなく、きちんとお辞儀をして校長室を去るりおんに美佳は慌ててついていく。

何がそんなに気を惑わすのか、いつになったら平静に戻れるか分からず、というより教えてほしい状況だった。