それでも世界はまわる -white snow-

「神楽くん、風吹さん、行ってみないかね」

「えっ!?」

「いや、言い出しっぺの責任というか・・・つまり中学の部はこの水瀬中から派遣することになったんだ」

驚くばかりの美佳に、校長は落ち着いた態度を崩さずに説明を続けた。

「ぜひ君たちにと思ったよ。
 あの夢のような体験ののち気持ちを認め合ったそうじゃないか。素敵なことだ」

これにはさすがに二人とも照れるばかりだ。
お互いの顔を見ることもできず、頬を薄紅色に染めて、人見知りをする子供のようにもじもじしている。