それでも世界はまわる -white snow-

そして、降り止まない雪は、校長室の窓からも臨むことができた。

木造校舎に、各教室にあるものと同じストーブ。

学生服の男女と、少し髪の薄い校長先生。

それらは外の白い風景にこれ以上ないほど合っていて、まるで映画のワンシーンを見ているようだった。

「やぁ、神楽くん、風吹さん。急に呼び出して悪かったね」

校長は軽い近眼で、椅子に座ったまま眼鏡をおでこまで上げて二人を見る。