「遥翔はな、白蕗さんという存在が出来てから変わったんだよ」
「…私の、存在―――?」
何で…?
だって、この間のお見合いで初めて会ったんだよ?
なのに―――。
「そうそう。
それまでは親たちの言いなりで動いてるだけの、まるでサイボーグみたいだったんだから」
「う、そ…」
「本当よ、ねぇ?お兄ちゃん」
「あぁ」
彼は彼の志や、意志がしっかりしてそうなイメージがあった。
生き方が、ちゃんと幼い頃からしっかりと自分で見つけているような。
そんなイメージがあったのに、彼にもそんなことがあったんだ―――。


