椿の間に着くまでにたくさんの盆栽や掛軸、生花や四季折々の襖など、いろいろな和の物がたくさんあった。 和はやっぱり落ち着く。 この微かに香る、畳の井草の匂いも。 まだ昼にはなっていないので、日差しもやや強い。 そんな日差しを浴びていて、綺麗に輝く生けられた花。 生花は私も趣味でたまにしている。 …生けたくなってきた。 その気持ちを静めて、 今はひたすら、お見合いのことを考えた。 そしていつの間にか私は椿の間に辿り着いたのだ。