「なぁ、更紗」 「うん?」 「本当、いい人だよな」 「え?」 誰が? そう聞く前に、わかってしまった。 「…そうでしょう?私の自慢よ」 彼の視線をたどれば。 わかってしまった。 「だろうな」 それは、 「…お兄様は、私の自慢で憧れよ。 きっと、一生ね」 白蕗 拓哉。 彼への、尊敬のまなざし。