心配してくれていたんだと。 私は少し嬉しくなった。 「…御心配おかけしてすみません」 「…本当です。 この調子だと、あなたにはいつまでも心配かけられそうです」 「ふふ、ごめんなさい」 「心臓がいくらあっても足りないわ」 そんな冗談を言うお祖母さまは珍しくて。 私は余計に面白くて。 すると。 「更紗」 「あっ、遥翔」 トラッドスタイルを基調とした服装で遥翔はいた。 そして遥翔は見たことのないようなネクタイをしていた。