私のことを女として見れなくていい。 「おい、」 私が嫌いでもいい。 「おい更紗、」 だから、 「おい!」 「別れたくない…っ」 私は遥翔に抱きつく。 目いっぱいの、力で。 絶対に離さない。 「何勘違いしてるんだよ…」 「え…」 「あのワイシャツの口紅のこと言うんだろ? あれは浮気じゃねぇよ…」 げんなりした表情でこういう遥翔。