…仮にも、か。 その言葉に若干傷つきながらも、 「…はい」 何とか、返事を返した。 「まだあなたは社会に出れる程の一人前の人間にはなっていません。 …ですが、これが初めの一歩。 …今日、ここから、良いことも悪いことも学んでいけば良いのです」 お祖母様はそう言った。 それが、すごく私には嬉しくて。 …やっぱり、上に立つものの威厳、と言うのだろうか。 けど、その言葉のなかにも厳しさと優しさがあって。 『私のことを思って言ってくれているんだな』 って、伝わってくる。