遥翔に言ってもどうにもならない。
だって、どうすればいいのかわからないから。
許す、許さないの問題じゃない。
私自身がわからない。
「別れる、何てことにはなりたくないんです。
だから、言わない」
「…っでも!」
「…きっと私に何か原因があるんです」
そうだ。
きっと。
私に何か原因があるんだよ。
考えてみたら、思いつくこと、たくさんある。
なのに、遥翔を責めることなんてできない。
きっと、育児育児と育児にばかり目がいってて、遥翔のことなど何も考えてなかった。
新婚当初から比べたら…。
“あれ”も、最近は全くだから。
…きっと、一ヶ月くらいしてないかも…。
…いくら手のかからない子だからといっても、この時期は大切だからと子供にばかり手をかけてて、夫婦のことなど、何も考えてなかった…。
私にも、問題がある。


