絶対に手に入らないと。 諦めていたほしかったものが、やっと。 やっと手に入った。 嬉しくて、嬉しくて。 もう、今なら死んでもいいって思えるくらいに。 涙が止まらない。 …悲しくて流れる涙じゃない。 嬉しくて流れる涙に私は不思議と笑顔になれた。 もう、渉を思って泣かなくてもいい。 ただ、ただ。 これからは余計なことは考えずに、渉を好きでいたらいいんだと。 今までの悲しみはきっと、幸せになるための準備だったんだよ。 ねぇ? そうでしょ? 神様――――。