私は深呼吸をして、ノックをした。 ―――コンコン… すると、 「はい」 「…――――っ」 愛しい人の、声。 大好きな、あなたの声。 その声を聞いた瞬間、 『どうしよう』という悩みや焦りが全て消えた。 そしてどうしようもないくらいに、会いたくなったんだ。 ―――声だけじゃ、足りない。 ―――妄想だけじゃ、足りないよ。 あなたじゃなきゃ。 キミじゃなきゃ。 ――――私の心は貪欲だから、満たされないの。