彼も制服姿だった。 それは、見慣れた制服。 …兄様と同じ学校だ。 「んじゃ、行くか」 「あ…はい」 私はおもむろに前へ進んだ。 すると、 「わ!」 彼の背中に体当たりしてしまった。 「ご、ごめんなさ―――」 「あのな」 「?」 不機嫌そうな表情に声。 …どうしたのだろう? と思いながら聞くと、 「いい加減、敬語止めろ」 …はい? 「それと、“遥翔”って呼べ」