どうしてヤンキーが私を?

てか、この状況はいったい?




私の頭の中は、わけがわからなくなる。

助けてくれた喜びより、恐怖の方が勝っているのは事実だ。

喧嘩だけは起こらないようにと、その光景をじっと見つめる。




「なぁ、こいつ帰してやってよ」

「はぁ?このまま帰せるわけないっしょ」




そう言って自分の汚れたシャツを掴む不良。

やっぱり帰してくれないんだ…

そう肩をガクッと落としたとき、彼が嫌味ったらしく笑った。




「どうせ学校なんて行かないだろ?」




図星をつかれて眉を寄せる不良。




「なめてんじゃねーぞ」